様々なツールやサービスのお陰で簡単に高品質なデザインが作れるようになりましたが、職場や環境によってはMicrosoft Wordを使って少し手の込んだデザインを作成する必要が出てくることもあります。Wordはもっとも利用されている文章作成ソフトウェアで、エクセルとセットでパソコンに標準で付属されている方も多いのですが、Wordでもツールの使い方を理解すればレベルの高いデザインは作成可能です。そこでMicrosoft Wordを使ってプロのソフトに負けないデザインの作り方をご紹介しますので、是非参考にしてみてください。
今回は有料と無料のイラストを使用してみました。無料の素材だけでデザイン作成はできますが、メインのイラストのみ有料素材を使用するだけでもプロ並みのデザインに仕上げることができます。
・ノート パソコン、トップ ビューと一緒に家で働くフリーランサー
istockphotoへ
・いらすとや
ノートパソコンを使う男性のイラスト(横向き)
https://www.irasutoya.com/2017/02/blog-post_887.html
曜日のイラストマーク
https://www.irasutoya.com/2013/07/blog-post_5699.html
いろいろなファイルアイコン
https://www.irasutoya.com/2018/06/blog-post_923.html
こちらからダウンロードしていただけます
※印刷会社によってはイラストレーターなどのソフトから出力したトンボしか受付けない場合がありますのでご注意ください
https://forest.watch.impress.co.jp/library/software/winshot/
https://www.adobe.com/jp/acrobat/online/word-to-pdf.html
又はhttps://smallpdf.com無料サービスをご利用ください
・写真やイラスト素材の配置は「図の書式設定」で背面を選択することで、柔軟なポジションをきめることができます。
Wordファイルの新規作成を行います。断裁用トンボをご利用する場合は上記データをダウンロードして、まず背景データを配置して「図の書式設定」で背面を選択します。
仕上がりサイズよりも、3㎜はみ出した線を「裁ち落としライン」といいます。
裁ち落としラインまで塗り足し部分を作成することで断裁時のズレがおきても綺麗な仕上がりにすることができます。
トンボを使用している場合は、画像を裁ち落としラインの外側の線に合わせて配置します。外側に3mm分はみ出しを作ることで断裁の際、綺麗に切り落とすことができます。
ここでWinShotの出番です。PhotoshopのようなペイントツールがあればWinshotは必要ありません。今回の処理方法は単純にイラストの背景色をコピーして上に載せるだけですので、他に文字を削除する方法があれば、Winshotを使用する必要がありません。
全体の背景色を統一させることでバランスの良いデザインができます。コピーした背景色素材を利用して他の空白も埋めていきます。
真ん中の色の濃い部分もコピーした背景色を利用します。明るさの調整で-20%に設定してみます。
全体の背景が出来上がりました。
文字情報を入れていきます。文章はなるべく直接打ち込まず、テキストボックスを作成して配置していきます。そうすることでより自由に位置を決めることができます。
テキストボックスは枠線と塗りつぶしなしにします。
「インデントとう行間隔」の設定で、行間を「固定値」にして、間隔をフォントサイズより2~4pt数値を高くします。
Word標準のテキストボックスデザインも楽に設定が行えますので、利用すると良いでしょう。
ワンポイントのアイコンは円形の図形を使用します。テキストボックスと同じ要領でデザインを設定していきます。こちらもWord標準のデザインを使用してみました。
イラストはいらすとやのように背景なしのpngファイルを使用すると綺麗に配置ができます。
表の挿入をします。今回は3カラムx4行で作成してみました。下まで持っていき、文字情報を入力します。
入力ができたら「セルの結合」でスペースを整えていきます。各セルの背景色は上部タブ「ホーム」内のテーマの色から変更ができます。
それぞれのセルの背景色を整えていきます。
セル内の文字を真ん中に配置を選びます。
最後にFAX番号とメールの白い文字を入力すれば文字入力と配置作業はこれで完了です。
四隅のガイドラインを削除します。
Wordデータの完成です。
Wordファイルの保存ができたらAdobe PDF Makerオンラインサービスを使用してデータをpdf化します。Adobeアカウントが必要になりますのでご注意ください。Wordからpdf書き出しをしてもOKです。
pdfデータ完成です。
いかがでしたでしょうか。テキストボックスと背景配置をうまく利用することで、Microsoft Wordでも自由度の高いデザインが作成できることがわかりました。Wordで使用しているトンボデータはCMYKではないため、印刷会社が受け付けない可能性があります。また、印刷会社に依頼した場合、WordのみでCMYKのカラー変換が行えないため、画面で確認できる色と仕上がりにずれが起きる可能性がありますのでご注意ください。