海外向けに多言語のチラシを制作する際、日本語チラシでは気づけない様々な注意点があるのですが、基本的にその言語が使用される現地のチラシを参考にしながらチラシデザインを仕上げていくことが、外国でも受け入れてもらえる適切なデザインに仕上げる近道と言えるでしょう。しかしながら各国で配布されているチラシを入手することはインターネットが普及している今でも決して容易なことではありません。そこで、外国でも受け入れてもらえるチラシデザインを制作するための様々なツールや手法を紹介したいと思いますので、是非参考にしてみてください。
チラシデザインを制作する際、一番役立つツールと言っても過言ではありません。チラシデザインを始める前に必ずその言語のチラシデザインを1点から3点ほど見つけてデザインの参考にしましょう。例えばイベント告知や商品紹介のチラシを制作する場合でも、一度Google Translatorから翻訳文で見つけてそのキーワードで検索をしましょう。さらにGoogleの検索機能で地域パラメータを設定することで、海外のGoogle検索結果を表示させることができます。
地域パラメータ「gl」
地域パラメータ「gl」は、国を指定することが可能なパラメータ。
アメリカ・・・gl=us
イギリス・・・gl=uk
フランス・・・gl=fr
ドイツ・・・gl=de
スペイン・・・gl=es
ロシア・・・gl=ru
中国・・・gl=cn
日本・・・gl=jp
などなど
文書共有Webサービス『ISSUU』は耳にしたことはあるでしょうか。日本語の書籍はあまり見られませんが、世界的に使用されているとても便利な書籍の共有サイトです。様々な海外の雑誌が簡単にパラパラめくれるようになっていますので、現地の流行りやデザインの好みを閲覧することができます。実はGoogle検索だけでは見つけることができないデザイン例の宝庫がISSUUにあるのです。そして、ISSUU内で検索をすることもできますので、Google Translatorで適切な翻訳文を見つけながら、参考にできるデザイン例を探しましょう。
幕張メッセ
東京ビッグサイト
東京ビッグサイト(国際展示場)や幕張メッセでは様々な大規模の国際展示会が頻繁に開催されています。当たり前ですが参加企業は日本語のチラシを用意して参加するのですが、現地のチラシをそのまま日本でも使用する企業も数多く存在します。国際展示場に参加しているこれらの海外企業のブースで閲覧できるチラシデザインもとても重要な参考資料です。海外で制作されているチラシデザインは色使いをはじめ、フォントや文字と写真配置の好みは日本とは大きく異なります。見るだけでもとても勉強になる資料ですので、国際展示会へ足を運ぶだけで世界の一部を見ることができると言えるでしょう。
https://www.google.com/get/noto/
最後に、多言語チラシを制作する際、是非利用していただきたい便利なツールをご紹介したいと思います。Google Fontsを使用されたことはあるでしょうか。Webデザイナーならこのツールを使用したことがある方は多いかもしれませんが、実はGoogleは印刷媒体にも使用できるフォントデータを公開しており、誰でもダウンロードして使用することができます。日本語や中国語はもちろんですが、特殊なアクセント記号にも対応していて、文字化けすることなく、そしてその言語にふさわしい読みやすさを追求したデザインのフォントばかりです。海外の有料フォントを購入せず、Google Fontsだけでも現地のプロデザイナーに負けない多言語のチラシデザインを制作することができます。
いかがでしたでしょうか。ここで紹介したツールは海外ウケするチラシデザインを制作するために役立つ一部のツールにしか過ぎませんが、きっと役立つものばかりだと思います。今後、日本国内だけでも在日外国人、インバウンド市場が拡大する傾向があり、また海外進出する企業も増えることは間違いありません。多言語チラシを制作する機会も増えていくかもしれません。このページの記事が何かご参考になれば幸いです。