チラシデザインの作成において、マーケティングを考える際、ターゲットにどのようなアピールをすべきか頭を悩ませるところですが、効率的なアプローチとして、ターゲットの恐怖心を利用する方法が挙げられます。字面だけを読めば、弱みに付け込むように思えるかもしれませんが、それは決して悪いことではありません。むしろ、そうならないための提案をしているのであり、ターゲットにとって有益な情報を発信しているのだと考えるべきです。
ターゲットの恐怖心をあぶりだし、そこへ働きかけるための方法論として、PASONAというコピーの書き方があります。こちらは、P→A→So→N→Aと5段階のステップを踏んでいくことで、より効果的なアプローチができるようになりますので、覚えておいて損はありません。
まず、Pとはproblemを示しており、問題提起よりスタートします。続いて、Aとは、Agitationの頭文字であり、冒頭の問題提起について詳しく説明し、見る人を余計不安にさせることを狙います。そして、SOとはSolutionのことであり、解決策を提示しつつ、その根拠と証明を行っていきます。これまでの実績やレビューの提示もこのタイミングで用いるといいでしょう。そして、限定、緊急性、希少性による絞りこみを行うNarrow downでターゲットの欲求をかき回し、Actionが生じるように誘導していきます。
上記のステップには、いくつもの恐怖心が織り込まれていることにお気づきでしょうか。ターゲットが抱えているだろう問題の指摘、それがより大きな問題となる可能性についての警鐘、希少性の演出による機会損失への恐れなどが含まれているため、ターゲットは何度も自分の欲求を刺激されることとなるのです。
広告宣伝する以上、ゴールはターゲットに行動させることに他なりません。その目的を叶えるために、人間の本能ともいえる恐怖心にアプローチするのは、かなり強力な方法であるといえるでしょう。もちろん、いたずらに恐怖心を煽るばかりでは問題が生じる可能性の方が高くなるでしょうが、適切なバランスで恐怖心を刺激すれば、これまでのマーケティングでは得ることのできなかった水準の結果を得られることでしょう。
チラシ制作で恐怖心を煽るのに難しいのは、やはりバランスの調整です。どのように恐怖心を刺激するのかに加え、どの程度まで揺さぶるのかを考えつつ、一枚のチラシとしてデザインしていかなければなりません。だからこそ、まずはプロのデザイナーによるデザインを参考としてみてはいかがでしょうか。