チラシを考える上で悩みがちなことのひとつである用紙の厚みと種類ですが、今回はこの用紙について解説したいと思います。チラシの用紙種類を選ぶ際、参考にしていただければ幸いです。
用紙の厚みを知るためには2種類の単位、坪量と連量という数値を目にすることがあります。まずはこの2種類の単位について解説していきたいと思います。
坪量は「つぼりょう」と読みますが、単位は「g/m2」
コピー用紙のパッケージを見ると用紙種類の表示単位は坪量(g/㎡)と表記されていますが、「1平方メートルの用紙の重さ」を表す単位となります。コピー用紙の厚み表記がなければ、この重さの単位から厚みを見分けましょう。
連量は「れんりょう」と読みますが、単位は「kg」
コピー用紙に対し、印刷に利用されるコート紙やマットコート紙等の塗工紙は表示単位が連量(kg)となります。ある規定の寸法に仕上げた紙(788mm x 1091mm四六版を基準)1000枚のことを1蓮と呼びます。1連量とはこの1蓮の重さを表しており、用紙の厚みを知るための数値として親しまれています。
以下の比較表を参考にして坪量と連量の厚みを見極めましょう。
坪量(g/㎡) | 連量(㎏) | 主な用途 |
---|---|---|
52.3 | 45 | 折込チラシ |
64.0 | 55 | コピー用紙、折込チラシ、冊子本文 |
81.4 | 70 | リーフレット、チラシ |
104.7 | 90 | リーフレット |
127.9 | 110 | ポスター、パンフレット |
157 | 135 | ポスター、 |
209.3 | 180 | 名刺、はがき、会社概要 |
上記の表のとおり、用途に合わせて厚みを決めたいところですが、用紙には厚みだけでなく、様々な種類の紙が存在し、仕上がりが若干異なります。以下の用紙が一般的によく使用されている種類です。
コート紙は表面にコート剤をつけることで、滑らかなツヤの仕上がりが特徴です。鮮やかな微沢感は写真などの彩度の高いデザインに向いています。光沢感で高級感を演出できるだけでなく、鮮やかな色の商品やセールチラシに向いている用紙と言えます。しかしながら筆記性が低くボールペンや鉛筆で書き込みをする用途には不向きです。
マットコート紙はコート紙に比べ光沢感を押さえた画用紙のような紙質の用紙です。しっとりした質感は半光沢紙とも呼ばれ、コート紙同様に鮮やかな発色を持ちながらも落ち着いた雰囲気の仕上がりが上品さを演出してくれます。またコート紙に比べ筆記性も高く、ポイントカードにも向いており、コート紙と上質紙両方の特徴を備えた人気高い用紙です。
一般的なコピー用紙に一番近い質感の用紙です。上質紙はコート紙やマットコート紙とは異なりコーティングがされていない非塗工紙となります。コピー用紙同様の仕上がりをイメージしている場合、高い筆記性が求められるアンケート用紙などの用途には上質紙をおすすめします。また、写真印刷などには不向きですが、コート紙やマットコート紙のように光を反射しないため、書籍などの文字を主体としたデザインにおすすめです。
上記にご紹介した用紙はほんの一部の種類ですが、もっとも利用されている用紙ですので、リーズナブルな料金で印刷が注文できます。特別な用途でなければここから選択するのがベストですので、チラシデザインと一緒に印刷を検討している方は是非参考にしてみてください。